行政機関の動画制作を発注するとき、TOR(仕様書)には何を書くべき?

短い答え

うまく機能する動画制作のTOR(仕様書)は、納品物を測れる形で書いています。長さと本数、ファイル形式と解像度、字幕や言語、公開媒体、構成と台本の提出・承認の手順、修正回数、音楽や画像の使用権、そして納期です。内容は場面ごとの指定ではなく、目的と伝えるべき要点として書きます。そうすることで制作側はよい提案ができ、検収委員会も確認しやすくなります。

行政の依頼には、たいてい二つの層がある

一つ目は、事業として必ず盛り込むべき要点。二つ目は、見る人が実際の人や土地に心を動かされることです。TORに一つ目しか書かれていないと、項目はすべて入っているのに、誰も最後まで見ない動画になりがちです。たとえば実際の受益者を通して伝えたい、といった二つ目も書いておけば、制作側は両方を同時に満たす構成を考えます。

地方電力公社の仕事では、事業の全体像だけを受け取り、それを物語にまとめました。地域開発局の仕事では複数県の地域を回ってインタビューし、養蚕局の仕事ではテレビ放送用の2本を制作しました。

動画制作のTORに入れるべき項目

  • 目的と対象 — 誰が見て、見た後に何を知り、何をしてほしいか。
  • 伝えるべき要点 — 箇条書きで。場面の指定は不要。
  • 本数と長さ — 1本あたり何分以内か、短尺版や縦型版が別に必要か。
  • 撮影地 — 何か所、何県か、インタビューは何人か。
  • ファイル形式と解像度 — テレビ放送するなら、局の技術仕様を添付。
  • 言語と字幕 — 英語などの字幕、ナレーション、必要なら手話。
  • 承認の手順 — 撮影前の構成・台本の提出、編集版の確認、修正回数。
  • 使用権 — 音楽、効果音、フォント、画像が公開媒体で正しく使えること。
  • 納品物 — マスターファイル、SNS用ファイル、写真、納品媒体。
  • 期間と分割 — 各段階の期限と、納品物に連動した支払いの分割。

動画のTORを誰にとっても難しくしてしまう書き方

  • 必要な画質ではなく、カメラのメーカーなど機材を細かく指定しすぎる。
  • 長さに対して要点が多すぎる — 3分の動画に10のテーマでは、どれも触れるだけになる。
  • 台本の承認者を決めていないため、編集段階で修正が繰り返される。台本の段階で直すより遅く、高くつく。
  • 複数県にまたがる場合や、地域の実際の行事を待つ必要がある場合に、現地での日数を見込んでいない納期。

TORがすでにあるなら、私にできること

TORや事業の概要をお送りください。読んだうえで、構成、撮影日数、訪れるべき場所に分解し、実際の範囲で見積もります。見積書や書類は機関の指定書式で発行でき、使用する音楽と効果音はすべて、取り決めた媒体で使用できる許諾を得たものです。

まだTORを作成中で、このような範囲なら撮影は何日、何本が適切かを知りたい場合も、先にご相談ください。実際の仕事でどうだったかをお伝えできます。調達方法と予算の上限は、各機関が自らの規則に基づいて決めるものです。

現地での撮影が必要な仕事の計画

地域の仕事や現地取材は、収穫期、地域の行事の日、インタビュー相手が家にいる日など、実際の人と出来事に左右されます。私はすべての現場に自分で行き、その土地のリズムに合わせて予定を組みます。期限までに締める必要があった仕事では、撮影と編集の両方を間に合わせるため、村の方の家に泊めていただいたこともあります。

海外で上映する映像なら、英語字幕を付けられます。花や葉を布に叩いて模様を写す「叩き染め」を扱った地域ドキュメンタリーを英語字幕付きで制作し、フランスで使われました。

実際の仕事から

地方電力公社のCSR映像 — 全体像だけを受け取り、物語にまとめました

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